TikTokの面白さ、わかります?
Creepy NutsがTikTokを始めた。
Creppy Nutsとは、R-指定、DJ松永の2人で構成されるHIP-HOPユニットである。
端的に言えば、わたしはこのグループのファン。
今年の2月に開催されたオールナイトニッポン0公開収録のライブ・ビューイングに参戦したくらいにはファン。
そういうわけでCreppy Nutsのアカウントを確認すると、R-指定と松永の自己紹介動画、R-指定がライブ前にタバコを吸っている姿、などのなんてことの無いCreppy Nutsの素の姿を映し出した動画が数本上がっていた。
つまり、ファンが一番喜ぶタイプのアレである。
ところでTikTokとは10秒から30秒程度の短い動画を上げるタイプのSNSで、YouTubeほど気負うことなく気軽に、自分の撮影・加工した動画を全世界に発信できることが大きな特徴といえる。
わたしの体感としては、主に10代から20代の若者がよく利用しているかな、と思う。
ここからは私のお気持ちである。
TikTokの面白さ、何もわからん。
TikTokは、アプリを開くとすぐさまTikTokからのオススメ動画が再生される仕様となっている。
そのオススメ動画ってのが、小気味良い音楽にのせて可愛い女の子がちょっとしたダンスを踊っていたり、オルゴールっぽい音楽に載せて動物の赤ちゃんがヨチヨチ歩いていたり、色々。
こ、これがオススメなのか...?
と、わたしはビックリするのである。
これを言ったらお終いじゃん、という話なのではあるが、
だからどうした?犬も食わなくね?の世界なのである。
でもTikTok、あのCreepy Nutsがアカウント開設しちゃうくらい流行っている。
何とも不思議なものである。
不思議に思ってしまったものは仕方ない。
わたしはこのTikTokの面白さについて、少し考えてみたいと思う。
仕方がないと言ったら仕方ないのである。
ちなみにTikTokの読み方は「ティックトック」。
決してチックタックではない。
これは松坂桃李が実際にした間違い。みんなも気を付けてね。
Twitterは面白い
Twitterはすげえ面白い。歴史が客観的に証明している。
もっとも、Twitterに投稿されるツイートがだからどうした?という内容であることはもちろん否定できない。
例えばキンタマキラキラ金曜日とかいうツイート、内容がゼロ。
Twitterには、こんな具合で内容の無いツイートで溢れかえっている。
TikTokにおける動画の質とあんま変わんないじゃねえか?と思うこともしばしば。
じゃあ、なんでそんなにTwitterが面白いかって、その本質は気軽に投稿できることにあると思うんですよ。
気軽ってのはつまり、ツイート主のありのままの体験やら思考、感情などをその場で加工なしにリアルタイムで書き込むことができる、ということ。
気軽に書き込むことができるからこそ、ツイート主のありのままの姿がツイートの内容にそのまま反映される。そこが面白い。
そういうわけで「キンタマキラキラ金曜日」も、ツイート主のありのままの一部であると考えると何だか面白い。というか相当面白い。
お前の頭、マジでどんな構造してんの?うける、となる。
みんなちがって、みんないい。Twitterは最高ダナー!
TikTokは面白くない
しかし、TikTokではそうはいかない。
TikTokは動画を投稿するに当たって、BGMを付ける、動画内に文字を挿入するなどの加工という手順を経る。
そして、加工が施されると加工による操作が入り込み、投稿主のありのままの姿が動画にそのまま反映されているとは、Twitterほど言いにくくなる。
動画の加工というプロセスは、動画を面白くする目的で行われる一種の演出である。
そして演出とは動画に限らず、その作品の視聴者の感情を少なからず意識して行われるものである。
例えば、ここでBPMの遅い短調の曲を流して視聴者を悲しい気持ちにさせよう!とか、そんな感じ。
そのため演出は、時に視聴者の感情をコントロールしうる有効な手段となりうるけれども、時に「あ、演出を手掛けた人間は視聴者であるわたし達を悲しい感情にさせようと意図しているんだ」と思わせてしまうリスクのある諸刃の剣でもある、といえる。
そしてTikTokの動画、演出がまあ安直である。
結局、小気味良い音楽にのせて可愛い女の子がちょっとしたダンスを踊っている動画も被写体である女の子を可愛くみせたいという意図を、オルゴールっぽい音楽に載せて動物の赤ちゃんがヨチヨチ歩いている動画も被写体である動物の赤ちゃんの弱弱しさを引き出したいという意図をヒシヒシと感じる。
つまり、演出がへたっぴ。
これこそ、わたしがTikTokの面白さがわからない最大の理由。
俺には何かが足りないのか...?
TikTokの面白さ、わかります?
そういうわけで、 TikToの面白さの本質ってのは自己顕示欲にあることは勿論のこと、演出者の意図を感じる力を少なからず持っているか、という点に大きく関わっているんじゃないか、って思う。
そのように考えないと、TikTokの面白さをわたしは全く理解できないという結論に辿り着いた。
結局わたしは大学時代、演劇サークルに所属していたこともあり、演出者の意図を考える機会が人よりも増え、演出者の視点、演出者の意図を考える力が自然と身についた。
しかし、そんな特殊なサークルにでも所属していないと演出者の意図というものを考える機会がそもそもないのか?10代の若者のなら尚更か?
そんな突飛な発想をしてしまうくらいわたしは、TikTokの面白さがわからないのである。
これがオトナになるってやつか?
さいごに
わたしは予想するよ。
TikTok、最終的には加工の施されていない動画が絶対に流行る。
きっと、TikTokのユーザーもTikTokを利用していくに連れ演出者目線というものを獲得していくと思うんだ、わたしゃ。
そうして、加工がめっちゃ施された動画がダサいという風潮がどんどん広がっていく。
Creppy Nutsのアカウントに投稿された動画なんて、まさにそんな感じ。
被写体のありのままの姿を文章以上に映し出すSNSとしてTikTokは今後、発達していくと思う。
とまあ、そんなどうでもいいことを思いながら、今日も今日とてわたしはTwitter上で合法的にトビながら遊んでいる、というわけ。
そして、TikTokのユーザーはわたしのブログなぞ目に通すはずもなく、今日も楽しくやっているわけである。
つまり所詮わたしは、助演男優。
主演は、TikTok上のお前らだぜ。
\クリティカル~!/